
前回の記事でご紹介した「蓼藍(たであい)の生葉染め」以来、さらに草木染めの魅力にハマっています。写真にあるように、さまざまな植物を使って主にシルクを染めています。
数か月前、京都にある「田中直染料店」主催の草木染め講習会に参加し、ヤマモモと五倍子(ごばいし)の重ね染め体験を受講しました。そのときに「あとで復習しよう」と購入していたヤマモモや五倍子、さらにログウッドを使って、いろいろと試してみたのが今回の作品です。
写真のシュシュについて、使った組み合わせを紹介します。
【上段・左から】
・五倍子 × ミョウバン
・ログウッド × ミョウバン + ログウッド × 鉄媒染
・蓼藍(生葉染め) × ホーリーバジル × 鉄媒染
【下段・左から】
・玉ねぎ × 五倍子 × 鉄媒染
・五倍子 × ヤマモモ × 鉄媒染
・ホーリーバジル × 鉄媒染
使用した植物は、蓼藍、五倍子、ヤマモモ、ログウッド、ホーリーバジル。 媒染には鉄媒染とミョウバン。これらを色々と掛け合わせてみました。
初めて扱う植物や、これまで試したことのない組み合わせばかりで、「どんな色の変化が起きるんだろう?」とワクワクが止まらず……気づけばすっかり“沼”にはまってしまいました。
草木染は写真の現像・プリントの感覚と似ている

草木染めをしている時間、そして媒染によって色の反応が変わっていく瞬間を見ていると、昔やった写真の現像やプリントの感覚にとても似ているなと感じます。
今はデジタル写真なので撮影後すぐに結果が分かりますが、30年以上前のフィルム全盛期、写真にハマっていた私は自宅で現像やプリントを行っていました。暗室で印画紙が現像液の中で浸り、ぼわーっと写真が浮き上がってくるあの瞬間のワクワク感。
草木染めも数分~数十分、色の変化が出るまでかき混ぜたりしながら時間を置きます。こうした「反応を待つ時間」は、今の時代ではなかなか味わえないもの。だからこそ、草木染めと写真の現像・プリントはすごく似ていると感じるのかもしれません。
ちなみに、綿や麻、シルクオーガンジーなどにも染めてみましたが、やっぱり一番美しく染まるのはシルクだと感じます。光沢感と発色が格段に良く、手触りにも高級感が出るのでとても気分が上がります。
髪の毛について思うこと

今回シュシュを作っているのは「一番作りやすそうだから」という理由からなのですが、作りながら「やっぱり女性にとって髪の毛って本当に大切だな」と改めて感じました。
何歳になっても綺麗な髪でいたいと思うあまり、白髪を隠すためにブリーチをして色を重ね、毎月のように白髪染めをしている方をよく見かけます。ですが、それを繰り返すと髪から水分が抜けてパサパサになってしまい、さらにそのパサつきを隠すためにカラーを重ねる……という負のループに陥りがちです。
市販や一般的な美容室で使われるヘアカラー剤に含まれる化学物質について、健康への影響を指摘する声もあります。また、カラー剤によって髪が酸化(老化)し、使い続けることで髪が細くなったり白髪が増えたりする懸念もあるようです。その結果、頻繁にカラーが必要になり、体や財布への負担が増えてしまうという悪循環も指摘されています。
以前、少しだけオーガニックコスメの会社で働いていたことがあるのですが、その会社の人たちは「経皮毒」への意識を強く持っていました。そのため、私もその頃から「経皮毒」については意識するようになっています。
白髪の悩みは尽きませんが、髪を傷めてパサパサにしてしまうくらいなら、しっかりケアをしてツヤを保つ方が、全体としての印象はずっと美しく見えるはずです。そして、そんな美しくツヤのある素材で作ったシュシュを取り入れることで、顔まわりもパッと華やかになるのではないかなと思っています。
アーティスト・作家|歴史や世界の深淵を読み解き、新しい生き方の景色へと翻訳することを私のライフワークとしています。|詳細のプロフィールはこちら