
私の畑には、前の人が残してくれた1本のバラの木があります。
借り始めたころは、バラの育て方が全く分からず、ほぼ花をつけてくれなかったのですが、ちょっとずつ調べてお世話するようになると、今年大輪の花を6個ほどつけてくれました。
畑での野菜作りやハーブ作りも楽しいですが、畑に花があるだけでぐっと華やかになり楽しみが増します。
バラで潤う生活
収穫したバラは、まずは部屋に飾ってその瑞々しい姿を十分に楽しみました。
非常にクラシカルな真っ赤なバラで、お部屋がとても華やかになるのを見ると、やはり花の威力はすごいなと感じます。
とはいえ、花にも命があり、少しするとしおれてきました。そのしおれきる一歩手前で、一部は花びらをバラバラにして乾かし、一部は生乾きの状態でモイストポプリとして仕込むことにしました。花びらはベルベットのようで、手触りも気持ちよく、高貴なエネルギーが伝わります。
今日は、作りたてほやほやのモイストポプリのレシピの紹介をします。(本当の完成は1か月先なので、今後経過報告もしていけたらと思います)
モイストポプリのレシピ:「ウッディ・ローズ・スパイス」

今回は、手元にあるハーブやスパイス、そしてお気に入りの精油を組み合わせて、以下のような分量でベースを作りました。
・ベース:粗塩 200g
・主役:畑の生乾きのバラ、購入したドライのバラ
・アクセント:生乾きのゼラニウム(花と、刻んで香りを立たせた葉)
・スパイス(保留剤):砕いたシナモン、潰したオールスパイスの粒
・精油:ベルガモット3滴、ラベンダー3滴、サンダルウッド3滴
あらかじめボウルに入れた粗塩に、砕いたスパイスと計9滴の精油を落とし、スプーンでダマがなくなるまでよく混ぜ合わせて「特製のアロマスパイス塩」を作ります。
ここから、透明なガラス瓶に以下の順番で4つの層(レイヤー)を作っていきます。
塩 → 購入したドライのバラ → 塩 → 畑で採れたバラ + ゼラニウム → 塩 → 畑で採れたバラ + ゼラニウム → 塩
一番上はカビの発生を防ぐために、必ず「塩」で蓋をするように終わらせるのがポイント。ガラス瓶の側面から見える、赤やピンク、緑と白い塩の層は、仕込んだ瞬間からとても綺麗なコントラストを見せてくれます。(ガラス瓶は、事前に熱湯消毒をしておくこともおすすめです)
この素材を選んだ理由は?
モイストポプリは、1ヶ月、数ヶ月と寝かせることで、瓶の中で素材同士がゆっくりと馴染んでいきます。実際に出会うまではどんな香りになるか分からないのが実験のようで面白いところですが、今回は以下のような効果を期待して素材を選びました。
・購入したドライのバラ:生乾きの植物から出る余分な水分を吸い取るクッションになりつつ、香りの芯を作ってくれます。
・ゼラニウムの葉:細かく刻むことで、バラの精油を持っていなくても、天然のローズ調の強いハーブ香を立ち上げるブースターになります。
・シナモン&オールスパイス:香りをしっかり引き留める「保留剤」の役割と、中世の調香室のようなクラシカルでエキゾチックな温かみを与えます。
・ベルガモット(精油):蓋を開けた瞬間に、アールグレイのような爽やかできらめく最初の感動(トップノート)を作るため。
・ラベンダー(精油):ゼラニウムと手を取り合い、瑞々しさと広がりを持たせるため。バラとも非常に相性が良い王道の組み合わせで、心身の緊張をゆるめて自律神経のバランスを整える優れたリラックス効果を期待して。
・サンダルウッド(精油):ウッディで高貴な静けさを土台に敷き、すべての香りをガシッと掴んで長持ちさせる最強のアンカー(保留剤)として。
これらをしっかり密閉し、直射日光の当たらない涼しい場所で約1ヶ月間、静かに寝かせて熟成(マリッジ)を待ちます。
※時々ビンを優しく動かして、中の水分と塩を馴染ませ、カビが生えないようにするのもポイントです。そうやって時々手をかけてあげる時間も、またアナログな手仕事ならではの楽しいひとときです。
用事の帰り道、夜空からのプレゼント

モイストポプリを仕込んで、野暮用で夜外に出た時……、ふと夜空を見上げると、暗闇の中に「月、金星、木星」が美しく並んで輝いていました。そのきらめきは、まるで今日という日の終わりに届いた、思いがけないプレゼントのようでした。
占星術において、木星は「ベネフィック(大吉星)」、金星は「レッサー・ベネフィック(小吉星)」と呼ばれていて、どちらも幸運や拡大、調和、そして豊かさを司る最高の吉星です。
今日の手仕事で生まれた小さな瓶と、たまたま出会った星々からのプレゼントに、最高に癒された一日となりました。
アーティスト・作家|歴史や世界の深淵を読み解き、新しい生き方の景色へと翻訳することを私のライフワーク(しごと)としています。|詳細のプロフィールはこちら